ご挨拶Greeting

国際文化政策研究学会員、ならびに、これから、文化と経済や、まちづくりを学ぼうとお考えの皆様方。どうか、私共と、「対話の場」をお持ちいただき、自由な議論の中で、真実をともに発見する機会をお持ちいただきますように。
通信は、メールでも、郵便でも、プライヴァシーを尊重しあいながら、1対1で対話するのを基本とします。
さらに、グループでの議論を深め、お一人おひとりの創意工夫を尊重しあう場を創り上げましょう。
また、学習・研究を志される方々には、池上・木林が主宰して、ふるさと創生大学・総合学術データベースも用意しております。このデータベース充実も、皆様方のご参加と、ご創意に負っております。どうか、よろしく。

いま、これまで、本学会が研究し、教育活動によって深めて参りました諸課題は、まさに、時代を先導する、新たな波紋を広げて参りました。
それらは、日本と世界の各地における、①文化的伝統、②経営と産業のイノベーション、③格差を超える「文化の共有」「所得の再分配」などの、総合的な研究です。
これまでは、文化と経済を水と油のように考える方々が、かなり、多かったのですが、今では、このような考え方の各位は少なくなりました。

そして、時代は、地域の人々が、みんなで出資し、ともに、働き生活しつつ、地域をみんなで経営してゆく時代となりました。日本の財政危機を救う力も、ここから生まれるでしょう。
そして、このような時代の要請に応答できる著作として、私共は、冨澤公子『長生きが幸せな島<奄美>』かもがわ出版、2020年、池上惇『学習社会の創造』京大学術出版会、2020年を世に送り出すことができました。前者は、人生100歳時代における幸福の実証研究。今後の研究にとって、共通の基盤となります。
後者は、地域創生の道を解明した内容です。
池上の単著の形ですが、内容は、多くの学会会員の研究成果を束ねて総合的にまとめ上げることができました。学会をプラットフォームとした多様な研究の花が咲いております。
何卒、ご参照をいただきまして、今後の学習に生かしていただければと思います。
新たなご企画の出発に当たり、一言、ご挨拶を申しげました。


2021年3月15日 池上惇(京都大学名誉教授)